僕はDECなのか?

釣られちゃってました。

はぶにっき(id:habuakihiro:20040627)を読んでて、ユースケースに釣られちゃったかという感もぬぐえません。「EJBはくさってる」と「ユースケースはくさってる」では、前者には賛同する部分があって後者には反抗心が出てくるというのは、自分の立ち位置を如実に表しているなあと思う次第です。

EJBは、自分には多くのメリットがあったのは確か。そのメリットとは、EJBを勉強する過程において、分散システムとは、トランザクションとは、並行性とは、同一性とは、メタ情報とは、というような分野を理論的に一般性をもつ形で学ぶことができたこと。まあ全て単なるEJBユーザーなら知らなくてもいい(とされている)背景知識のトピックですけど。

EJB vs DIが『イノベーションのジレンマ』の構図だというのは思いもしなかった。言われて考えてみると、そうとも言える。EJB は初期の段階で重装備にすることで網羅性を持つようデザインされた。いったん組み込んだものを捨てるような再設計は、標準を目指すプロダクトでは採用されにくい。また、網羅性を必要とするユーザーには、その網羅性こそがEJBの存在価値であり評価軸である。EJBを再設計して使いやすくした姿は、EJBの枠の外からやってくる。それがDI+POJOの形。この形を必要とするユーザーはEJBを使わないし、EJBユーザーには(まだ現時点では)価値がないものとして映る。しかし時間を経て、DI+POJOの形の有効性、加えて無駄のなさに対する評価軸が世の趨勢となれば、乗換えが発生する。

EJB にも充分価値を見ている僕はDECなのかな。いや、EJBに自分を育ててくれた恩は感じるけど、自分が道具にするならもっと別のものだな。EJB3.0はよく知らないけど。