開発現場の天国と地獄 第1回 “完璧な設計”はプロジェクトを失敗に導く!?

http://www.atmarkit.co.jp/farc/rensai/heaven01/heaven01b.html
kdmsnrさんのとこでいろいろツッコミはいってるけど、読み所を拾ってみたい。

UMLの有効性、初期の詳細設計の重要性とプロトタイプ(機能の一部)の動作までの詳細設計は、明らかにプロジェクトの効率を上げます。しかし、同時に実装者への「権限委譲」は実は非常に重要な要素なのです。それはしばしば「いいかげんな設計」として実現されますが、本当はそれこそ「良い加減」なのかもしれません。

これは書いてあるとおりだと思う。すごくよくある状況。確定していない仕様をプログラマに伝えるのは失礼だと思い込んでしまうと、それにより仕様の確定時点までプログラマはする作業がない。しかし一定の実装作業量は存在するから、プログラマの作業負荷は後ろ倒しで過密になる。何より、設計と実装は近いほどよいのに。
本当に必要なのは、決めてない領域を明確化させておく作業だ。決まってないと分かっていれば、どうにでも工夫できる余地はある。「実装者への『権限委譲』」は、SEがプログラマに従う階層関係を置くのではなく、作業を分担しあう対等関係に近づける。適度な責任はモチベーションと質を向上させる。アジャイル開発プロセスが目指しているように、人間の能力を信頼するのだ。